日本時間8月1日の21時ごろにビットコインのブロックチェーンの分岐が予定されており、これにより新しいコイン、「ビットコイン・キャッシュ」(BCC)が登場する予定となっています。
簡単に説明すると、下記の図のように取引を記録する台帳であるブロックチェーンが2つに枝分かれし、片方はビットコイン、もう一つはビットコイン・キャッシュ、それぞれ別の仮想通貨として開発を進めていくことになっています。
これに伴い、8月1日の分岐よりも前からビットコインを保有しているユーザーは、基本的には同じ量のビットコイン・キャッシュを得ることになることが決定されました。
7月25日あたりから一気にビットコインの相場が乱高下し、結果30万円/BTC超えて、アルトコインだけが軒並み下がった状態になったのも、この情報が要因の一つだと思っています。
ビットコイン・キャッシュの立ち位置に関しては、これはアルトコインだという意見から、もう一つのビットコインとして注目される存在になるといった意見まで様々です。
価格がいくらになるかは蓋を開けてみるまでは分からないが、既にビットコインを持っていれば無料で入手できるものなので、興味がない場合でも持っておいて損はないだろう。
国内、海外の取引所からこのビットコイン・キャッシュに関してどのような対応を取るのか様々な発表が出ているので、以下にまとめた。
取引所の対応に関してユーザー側からのポイントは、主に以下の3点だ。
・入出金等の停止時間
・ビットコイン・キャッシュが付与されるのか(フォーク後出金できるか)
・新しいコインが取引所でトレードできるのか
目次
国内の取引所にビットコインを置いている場合
多くの取引所は一時的に入出金を停止し、安全が確認されたら再開すると発表している。入金・出金だけでなく、現物取引や支払いサービス等も一時停止する取引所があるようなので、お使いの取引所のスケジュールを確認していただきたい。(下記は本稿作成時点での入出金スケジュール)
Bitbank
入出金停止:7月31日15時~8月2日
bitFlyer
入出金停止:8月1日10:20時~8月2日
Zaif
入出金停止:8月1日午前中~
Coincheck
入出金停止:8月1日20:00時~
BITPoint
入出金停止:8月1日20時~
また、国内取引所はハードフォークによって生まれたビットコイン・キャッシュをユーザーに付与する流れとなっています。
例えば1ビットコインを保有していれば、8月1日のハードフォーク後には1ビットコインと1ビットコイン・キャッシュの両方が付与される予定です。(※詳細については各取引所からの発表をご確認ください)
取引所での取り扱いについては各社状況を確認しながら判断する方向となっています。
自分のウォレットにビットコインを入れている場合
ハードウエアウォレットのTrezor及びLedgerはハードフォーク後ビットコイン・キャッシュを入手できると発表している。8月1日まではユーザーは特に何もしなくて大丈夫です。
スマートフォンで使えるウォレットbreadwalletもハードフォーク後ユーザーのウォレットの中にビットコインとビットコイン・キャッシュの両方が表示されると発表されてます。
何を使っているにせよ、ウォレット派の人は秘密鍵をしっかり管理しておきましょう。
海外取引所にビットコインを置いている場合
ビットコイン・キャッシュを取り扱う取引所
ビットコイン・キャッシュのウェブサイトでは以下の取引所が掲載されています。中国や韓国のの取引所が目立つ印象。BTCBOXやKrakenは日本のユーザー向けのサービスを提供している一方、poloniex、coinbase、GDAX、BitMEXなどの取引所は、ビットコイン・キャッシュを取り扱うことを明瞭にしていなかったり、取り扱わないと発表しているのでビットコイン・キャッシュが欲しい場合はBTCを対応している取引所へ移動させておくのが好ましいですね。
ビットコインをチャージできるデビットカードの場合
ビットコインをチャージできるデビットカードで一度は耳にしたことがあるのは、wirex、UQUID、xapoあたりではないでしょうか。その他にも国産のマネパカード、バンドルカードがありますよね。
wirex、UQUIDはチャージしてもそのまま使えないので登録した通貨(ドル、ユーロ等)にエクスチェンジしないといけません。特にUQUIDはチャージした瞬間にエクスチェンジされます。wirexは何も発表がされてないです。
国産のマネパカード、バンドルカードは使う気が無いので分からないですが、日本自体の方向性としてビットコイン・キャッシュをユーザーに付与する動きなので付与されるのではと思います。
ただし、あくまでもウォレットでBTCとして保管できているのが前提条件です。
私がすごく良いと思ったのは、Xapoです。
xapoは、スケジュールが未定ですが、ビットコイン・キャッシュを引き出すか、Xapoがビットコイン・キャッシュのコインを販売し、その値をサポートされているブロックチェーン(BTC)のアカウントに自動的に追加するかを選択できます。
つまり、現金化するか、xapo側でビットコイン・キャッシュを売ってビットコインに変換するかを選んで良いということです。私は、ビットコイン・キャッシュが不要の人はxapoに預けておくのも一つの手だと思います。
まとめ
ビットコインキャッシュがもらえる国内取引所
coincheck
ビットコインキャッシュ誕生(ハードフォーク)の日時において保有ビットコインど同量のビットコインキャッシュを付与。
ビットコインキャッシュ付与条件
・現物のビットコイン保有者
・「レバレッジ取引」でロングポジションを持っている方
・「貸仮想通貨サービス」にてビットコインを貸し出している方
※注意点
・ハードフォーク時点でレバレッジ取引でショートポジションを持っている方や信用取引でビットコインを借りている方に関してはビットコインキャッシュに関しても返済義務が生じる注意が必要です。
また、8月1日20時より外部ウォレットでのビットコイン入出金停止を実施するのでこちらも注意が必要です。
bitbank.cc
保有しているビットコインと同数のビットコインキャッシュを 8月2日に付与予定。その後 BCC/JPY・BCC / BTCの通貨ペアで取引予定。リプレイ・アタック対策のため 7月31日15時00分より BTCの預入・引出を停止を発表。8月2日を目処に取引再開予定。
ビットコインキャッシュ(BCC)の引出受付・取り扱い開始日時に関しては、8月3日に発表予定。
bitFlyer
ビットコインキャッシュの「ハードフォークが恒久的である」と認定した場合は取り扱う予定。
Zaif
預かり分のビットコインからハードフォークにより発生したビットコインキャッシュについては、原則全てお客様に帰属させるので、Zaif内保有してるビットコインと同量のビットコインキャッシュを付与します。
ハードフォーク時にビットコインの貸し出しを行ってる方はビットコインと同量のビットコインキャッシュを返却して頂く必要がある。
ハードフォーク後は、原則全て売買が可能。Zaif内での取引に関しては、状況を確認後判断後公式に連絡。
BITPOINT
保有ビットコインと同数のビットコインキャッシュを付与予定。取引もその後可能にする予定。
QUOINE
ハードフォーク後の全てビットコインについてサポート予定だが変更可能性はあります。(ビットコインキャッシュ付与のについては厳密には明記していない。)
BTCBOX
ビットコインキャッシュについて直接の公式発表はないが、保有ビットコインと同数のコインを付与予定。ハードフォーク後取引も可能にする予定。
みんなのビットコイン
ビットコインキャッシュについて直接の公式発表はないが、ハードフォークした場合のコインについては保有ビットコインと同数のコインを付与予定。
まとめると現時点で、ビットコインキャッシュについては「付与する」と発表しているのが coincheck・bitbank.cc の 2社。「付与予定」としているのが bitFlyer・ BITPOINT・QUOINE・BTCBOX の 4社となってますね。
すぐにビットコインキャッシュがもらえる海外取引所
中国マイニングプール兼取引所である ViaBTC ではすぐにビットコインキャッシュが受け取れます。
ViaBTC にビットコインを入金すると「同数の BCC と frozen BTC 」が即座に受け取れる。
frozen BTC とはビットコインキャッシュのハードフォークが確定すると通常の BTC に変換されるコインのことです。
すでに ViaBTC ではビットコインキャッシュのトレードも始まっているので、早めに手に入れたい方は ViaBTC に入金すると良いでしょう。
国内海外の各取引所BitcoinCashの早見表(A〜Z順)
BitcoinCashへの対応、停止する機能についてまとめました。
(2017年7月29日19時時点の内容です)
条件や細かい内容は、各取引所のホームページで詳細をちゃんと読んだ上、ご自身の判断で対策されてください。
bitbanktrade
BitcoinCashによる8月1日の分岐可能性に係る入出金停止について
Bitcoinからの分岐が確定した場合、保有するBTCと同数のBCCを付与。
8月1日の20時-21時における口座残高スナップショットを作成し、その時点におけるBTC残高を参照。
8月1日分岐前後のBTCFX取引とBCC付与について
7月30日12時00分より、BTCの預入・引出を停止。
bitflyer
8 月 1 日に起こる可能性のあるビットコインのブロックチェーン分岐に向けた対応
8月1日の BCC 分岐が恒久的であると判断された場合、
分岐前にbitFlyer アカウントで保有しているビットコイン現物の数量と
同量の Bitcoin Cash を付与。
8 月 1 日 10:20 ~ 8 月 2 日頃(予定)、bitFlyer アカウントから外部ウォレットへのビットコ イン送付機能を一時停止。
Bitstamp
ビットコインキャッシュ(BCC)、ビットコインキャッシュの提案に関連したコインを支援しません。
2017年7月31日23:00 UTCにビットコインの入出金を無効にします。
Bittrex
8月1日UTC時間で午後12時20分のBCC UAHF時間中にBittrexにBitcoin(BTC)残高がある場合、
Bitcoin Cash(BCC)と1対1で加算。
BCC UAHF時間の24時間前に、Bitcoin(第2層プロトコルXCP / OMNIおよび関連資産を含む)の預金および引き出しを終了。
BTCBOX
07/31 16:00 BTC入出金停止
08/01 21:00 BTC取引停止
08/01 21:20 BCC付与(分岐した時点での残高が反映されます)
08/01 22:00 BTC取引再開・BCC取引開始(BCC取引手数料0%)
Coinbase
2017年8月1日以降に2つの別々のブロックチェーンが発生した場合は、
1つのバージョンのみをサポートします。Bitcoin Cashをサポートする予定はありません。
2017年8月1日にビットコインの売買、入出金を一時的に停止する予定。
Coincheck
2017年8月1日「Bitcoin Cash」に係る対応方針と一部機能の停止について
Bitcoin Cashの取り扱いは、同日21:20後、Bitcoin Cashのネットワークの状況を見て検討。
取り扱いの対応を行う場合、以下の条件に当てはまる方には
分岐日時において保有しているビットコインと同量のBitcoin Cashを付与。
・現物のビットコインを保有している
・「レバレッジ取引」でロングポジションを持っている
・「貸仮想通貨サービス」にてビットコインを貸し出している
一部のご利用者様はBitcoin Cashの返済の義務が発生いたします。
詳細につきましては、上リンクページ内の
「BitcoinCashの返済義務について」をご参照ください。
機能に関しては
★Coincheck Payment:決済機能は通常通り提供
★Coincheck→Coincheck:通常通り入金可能
★Coincheck→外部ウォレット:日本時間2017年8月1日 20:00以降停止
★外部ウォレット→Coincheck(入金):利用可能
30confirmationに引き上げのため約5時間を要します。
Gemini
ビットコインキャシュについては記載なし。
2017年7月31日 UTC 22:00から、Bitcoinのフォークより先に
ビットコインの入出金を一時的に無効にします。再開は、2017年8月2日予定。
kraken
フォーク中にビットコイン(XBT)残高を保持しているすべてのクラーケンのお客様に、同量のビットコインキャシュ(BCH)を提供します。
フォーク中に証拠金取引のためにビットコイン(XBT)を借りているすべてのクラケンのお客様は、同量のビットコインキャシュ(BCH)が差し引かれます。
フォーク後、クラケンはBCHの入出金を開始します。(リプレイアタックからの保護を有効にします)
フォーク後、クラケンは、BCH / XBT、BCH / USD、BCH / EURのペアのBCH取引を開始します。
クラケンのクリプトウォッチ(Cryptowat.ch)はBCHチャートと取引をサポートします。
BCHが存続し、取引量が十分と判断した場合、BCH証拠金取引を開始します。
Poloniex
ブロックチェーンが2つ出現しても、両方をサポートする場合とサポートしない場合があります。
Bitcoin(およびすべてのBTC関連のトークン)の預金と引き出しを無効にします。
と書いてありますが、日時の記載なし。不明瞭。
QUOINEX
・分岐が行われた場合、分岐前に弊社でビットコインを保有されていたお客様には分岐により生じたコインを付与いたします。
尚、弊社は分岐時に発生する可能性のあるリプレイアタックに向けた対策を行いますので、お客様の資産は安全に保管されます。
・ 以下のお時間より、弊社取引所でのビットコインの入出金を停止いたします。
・2017年7月31日(月)0時(日本時間)
※現時点では、2017年8月6日(日)16時(日本時間)を目途に、ビットコインの入出金を再開予定です。
Zaif
分岐後のコインは、原則として全てお客様に付与され、売買可能になります。
8月1日(火)午前中からビットコイン及びカウンターパーティートークンの入出金停止。